
群馬大学では、重粒子線医学に関する国際的教育・研究・診療拠点の形成を目指して、平成17年6月1日に群馬大学重粒子線医学研究センターを設立しました。
群馬大学はこれまで、我が国の放射線腫瘍学・核医学領域で先導的な役割を果たしてきました。特に、放射線によるがん治療を担う放射線治療医の育成では、本学放射線医学教室の出身者が、全国の放射線治療認定医の10%を占めています。また、平成16年度採択の21世紀COEプログラム「加速器テクノロジーによる医学・生物学研究」では、日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所(高崎原研)と連携して、画期的ながん治療法として注目を集めている重粒子線治療法の基礎生物学的研究、並びにこの治療法の新しい展開としての高精度マイクロサージェリー法の開発研究を進めています。
さらに、群馬大学は、放射線医学総合研究所(放医研)が開発した小型重粒子線治療装置の技術実証の役割を担い、群馬県と共同して、群馬大学医学部構内に、最新の重粒子線照射施設を設置することとして、平成19年2月に設置工事を開始しました。平成20年度中に施設を完成させ、22年3月に治療を開始する予定です。この装置の導入により、群馬医療圏におけるがん医療の質の飛躍的向上が期待されています。
本センターは物理学部門と医学生物学部門からなり、重粒子線細胞応答に関する基礎生物学的研究、新規重粒子線治療技術の開発研究、現在進行中の重粒子線照射施設及び装置の建造に係る実務、平成22年3月治療開始に向けての診療体制の整備等多岐にわたる任務を担っています。今後とも、放射線利用に関する我が国の代表的機関である、放医研、高崎原研と密接な連携を保ちつつ、世界最先端の重粒子線医学の教育・研究・診療拠点の構築に邁進する所存です。
国立大学法人群馬大学
重粒子線医学研究センター長
中野 隆史