群馬大学_重粒子線医学研究センター
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治療費について

当初、先進医療として治療を実施してきました重粒子線治療ですが、保険適用となる疾患が順次拡大されています。

保険診療による重粒子線治療

保険診療による重粒子線治療の場合は、重粒子線治療の医療費についても通常の医療と同様に、自己負担割合に応じて1-3割の自己負担が必要となります。
治療や検査の内容などによって、費用の違いがあります。

保険診療においては、高額療養費制度(医療機関や薬局の窓口で支払った額が、月の初めから終わりまでで一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度)が適用になります。
あらかじめ「限度額適用認定証」の交付を受ければ、医療機関の窓口に提示することで、医療機関ごとにひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。
詳しくは厚生労働省のWebページをご覧ください。

同じ病名であっても、病状により保険診療で行われる場合と先進医療で行われる場合があります。
患者さんにとって円滑な治療となるよう、重粒子線治療に先立ち、お近くの医療機関の専門医を受診していただきますようお願いします。

保険適用の疾患について

◆限局性の骨軟部腫瘍

◆頭頸部悪性腫瘍(口腔・咽喉頭の扁平上皮癌を除く。)

◆限局性および局所進行性前立腺癌(転移を有するものを除く。

◆肝細胞癌 ※(長径4センチメートル以上のものに限る。)

◆肝内胆管癌

◆局所進行性膵癌

◆局所大腸癌 ※(手術後に再発したものに限る。)

◆局所進行性子宮頸部腺癌

◆早期肺癌 ※(Ⅰ期からⅡA期までの肺癌に限る。)
(2024年6月より適用)

◆局所進行子宮頸部扁平上皮癌 ※(長径6センチメートル以上のものに限る。)
(2024年6月より適用)

◆悪性黒色腫 ※(婦人科領域の臓器から発生した悪性黒色腫に限る。)
(2024年6月より適用)

※……手術による根治的な治療法が困難であるものに限る。

上記の疾患については、保険診療での治療が行われます。
当センターでの治療の概要については[重粒子線治療の適用となる疾患ページ]をご覧ください。

先進医療とは

「先進医療」とは、未だ保険診療の対象に至らない先進的な医療技術等について、安全性、有効性等を確保するために一定の施設基準を設定して、保険診療との併用を認めているもので、また、将来的な保険導入のための評価を行うものとしても位置付けられており、実施保険医療機関から定期的に報告を求めるものを指します。

先進医療では、公益社団法人日本放射線腫瘍学会の主導により作成された適応症と統一治療方針 [日本放射線腫瘍学会Webページ(医療関係者向け)]に基づいて実施されます。

重粒子線治療の適用となる疾患のうち、上記の「保険適用となった疾患」以外のものについては、公益社団法人日本放射線腫瘍学会の主導により作成された適応症と統一治療方針に基づき、引き続き先進医療として治療が行われます。
当センターでの治療の概要については[重粒子線治療の適用となる疾患ページ]をご覧ください。

通常、健康保険の適用されていない医療は保険診療と併用して行うことはできず、すべての医療費が自由診療として患者さんの自己負担になりますが(法律による混合医療の禁止)、 この先進医療は保険診療と併用できます。その場合の患者さんの費用負担は以下をご覧ください。

先進医療による重粒子線治療

先進医療による重粒子線治療の場合は、重粒子線治療の費用については全額自己負担となり、通常の治療と共通する部分については公的医療保険が適用され一部自己負担となります。

自己負担額について
先進医療部分(全額自己負担)
重粒子線治療では疾患の種類により照射回数が異なりますが、先進医療の費用は、照射回数によらず「314万円」となります。
先進医療の費用は全額自己負担となり、公的医療保険(及び高額療養費制度)による助成は利用できません。
一部の民間医療保険には、先進医療の費用を給付する特約を備えたものがあります。

※群馬県重粒子線治療・資金利子補給制度について

保険適用の拡大等を背景として、2020年3月31日をもって新規申請の受付を終了することとなりました。
(すでに承認を受けている利用者につきましては、継続して利子の補給が行われます。)

保険診療が適用される部分
先進医療部分の他に、通常の治療と共通する部分(診察、検査、入院、投薬など)の費用については公的医療保険が適用されますので、患者さんは、一部自己負担(1-3割)が必要です。
先進医療による重粒子線治療の場合でも、公的医療保険適用分に関しては高額療養費の制度が適用されます。

受診方法

保険診療、先進医療とも受診の手続きはこれまでと変わらず、地域医療連携により初診予約を行っていただきます。受診方法については[受診を希望される方へのページ]、[ご紹介くださる医療機関の方へのページ]をご覧ください。